リクエストがあったので、全日本大会前、ゴールデンウイーク中にコーチを務めた早大の強化練習メニューを紹介します。拡大してご覧ください。ま、かなり雑なかたちで恐縮ですが、手書きのメモを添付するかたちにて。詳細は不明瞭かもしれませんが、雰囲気は伝わるかと…。
ちょこっと、補足しておくと。
■ロードワークのメインメニュー
4月30日:200M走を100Mジョグで繋いで5本
5月3日:雨天につき補強(筋持久力トレーニング)のみ
5月4日:1500M走1本 400M走1本
5月5日:400M走を200Mジョグで繋いで5本
…でした。
■稽古の進め方
4月30日は、アップの後、すぐにスパーを行ったのに対し、5月4日は、稽古の終盤にスパーに行い、しかもスパーを1R行う度にミットにミドルキックを30発連打させ、すぐに再びスパーさせ計4R。
スパーは、基本的に身体(とくに神経系)が疲れ切っていない、稽古の序盤に行います。疲れ切った状態でばかりスパーを行っていると、疲れ切っているがゆえの乱れたフォームやズレたタイミングの動きがクセづいてしまうからです。一方で、疲れ切っているときにいかに動けるかということも大事なので、ときどき、疲れた状態でもやらせます。つまり、稽古の前半で行ったり、終盤で行ったりすることで、異なる刺激を与えます。
■スパーリングの時間
立ち技で相手と組んだ状態で、打撃と投げを行うスパーリングは1Rあたり15秒で行いました。寝技のスパーリングは、蹴り足をキャッチされてテイクダウンされた状況、ワンツーにタックルを合わされた状況など、17種くらいの状況を指定して“シチュエーション・スパーリング”を行います。1Rは40秒程度。
実際の試合で立って組んだ状態は10秒で、寝技は30秒でブレイクが掛かるので、その現実に即した「技術選択」「時間感覚」「スピード」を身につけるためです。
ただし、普段からこのような短い時間でスパーを行っていると、フィジカル任せになって、技術が身につきません。このような短時間スパーを行うのは試合前の期間のみで、通常はむしろ「1R5分×6R休みなく連続」といった長時間スパーを行っています。このような長時間スパーでは、緩やかなジョギングペースでの体力の使い方にとどめさせ、技術を磨くことに集中させます。
まあ、ピリオダイゼーションですね(型にはめたピリオダイズは、あまり好きではありませんが)。